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こんにちは。ナチュラル&スローな家「ナチュリエ」のスタッフです。
家の購入は人生でも特に大きな買い物の一つ。
失敗しないためにも家を買うタイミングはしっかり見極めたいものですよね。
何歳になったら、年収が何万円になったら、結婚を機に…など家を買うタイミングは人によってさまざまです。
今回は何歳で家を買う人が多いのか、年代別に家を買うタイミングのメリットや注意点をご紹介。
また、年齢以外に家を買うきっかけとなるタイミングや、費用面で注意しておくべき「返済負担率」や「自己資金割合」などについても解説していきます。
家を買うのは平均何歳?年齢から見るタイミング
住宅購入費やローンの返済が完了する時期などを考えて、年齢を基準に家を買うタイミングを検討する方は多いです。
国土交通省による「令和5年度 住宅市場動向調査」によると、新築注文住宅を購入した世帯主の年代で一番多いのは30歳代で、その割合は42.1%。
世帯主の平均年齢は42.1歳で、数年前からの推移を見ても30代で新築注文住宅を取得する人の割合は高い傾向にあります。
このほか、注文住宅、分譲戸建住宅、分譲集合住宅、既存(中古)集合住宅において、世帯主の年代で最も多いのが30歳代です。
ただし、家の形態によっても少しずつ年齢層は変わり、注文住宅では30歳代が多い一方で、分譲戸建や中古マンションだと40代前後の購入者が多くなります。
30〜40代で家を購入する人が多い理由の一つは、住宅ローンの年齢制限でしょう。
住宅ローン完済時の年齢を80歳までと定めている銀行も多いため、月々の負担が少ない長期間のローンを組みたいなら、できるだけ若いうちに返済を開始しておくほうが有利といえます。
35年ローンを組もうと思うなら遅くても45歳、定年後の返済計画を考えると30代のうちに家を買おうと考える方が多いことも頷けますね。
家を買う年齢別のメリットや注意点
住宅購入者層として最も多いのが30代ですが、それ以外の年代でも家を買うメリットはありますし、30代で家を買う場合にもデメリットはあります。
年代別に家を買うメリットや注意点について見ていきましょう。
20代で家を買うメリットや注意点
20代で家を買うメリットは、定年まで余裕をもってローン返済を完了させることができる点です。
35年ローンを利用する場合、例えば25〜29歳でローンを組めば、60〜64歳で返済が終了します。
所属する会社や退職するタイミングにもよりますが、安定した給料を得つつ、余裕のある返済をしていけるでしょう。
早めに返済を完了させれば、その時点のライフスタイルや家族構成に合った新しい住宅を購入し、最初に買った家は賃貸住宅として家賃収入を得ることも可能です。
最初に買った家は売却し、その売却費用を新居購入に充てることもできます。
また、完済時期が早いとその後の収入を娯楽のために使ったり老後の資金に充てたりすることができ、長い目で見て余裕のあるライフプランを立てることができそうです。
注意点としては、20代はまだ給与が多いわけではない上に、結婚や出産、育児などにまとまった費用が必要になるおそれがある点。
これらの出費に加えて住宅ローンの返済を続けるのは難しいケースも少なくないため、資金にどれくらい余裕があるのかしっかり把握してから決断するようにしましょう。
また、子どもが何人増えるか分からないため間取りを決めにくかったり、予算オーバーで理想の設備を導入できなかったりと、家づくりを進めるのが難しい場面もあるかもしれません。
30代で家を買うメリットや注意点
30代は20代に比べて給与が多くなる傾向があり、貯蓄額が増えていることも多いため、理想に近い家を購入しやすくなります。
大きい家の購入や高額な設備の導入も選択することができるでしょう。
貯蓄の一部を頭金とすることで、住宅ローンの返済期間を短くすることも可能です。
また、家族構成や勤務地が定まってくるのも30代以降なので、家の立地や間取りを決めやすいのもメリットです。
ただし、30代以降にライフスタイルや家族構成が変化しないというわけではありません。
転勤や出産がある可能性ももちろんあるため、将来のことを考えてどんな家を買うか検討しましょう。
40代で家を買うメリットや注意点
晩婚化などの影響によって、40代で家を購入するケースも少なくありません。
40代は家族構成やライフスタイルが安定してくるため、家を買うエリアや間取りを選ぶ際にスムーズに決めることができるでしょう。
また、40代の場合はある程度、貯蓄があるケースも多いです。
貯金の一部を使ってまとまった金額を頭金にできるため、住宅ローンの返済金額や期間を減らすことができるのも大きなメリットです。
ただし、貯金全額を頭金にしてしまうのは要注意。
万が一のケガや病気の際の出費や、子どもがいる場合の教育費や老後の生活資金なども念頭に置いて、手元にある程度の金額を残しておきましょう。
また、家の購入によって子どもが転校する必要がある場合は、子どもにかかる負担をケアすることも大切です。
さらに、住宅ローンは80歳までに完済する必要があることも多く、45歳を過ぎると35年ローンを組めない可能性も。
返済計画をしっかり立て、仮に80歳まで返済を続けるのであればその間の生活費をどこから出すのかなど、家族で話し合っておくことが大切です。
50代で家を買うメリットや注意点
50代は初めて家を買うというよりも、住み替えやリフォームをする人が多くなるでしょう。
子どもの独立などで家族構成が変化すると、老後を見据えた間取りを考えたり、バリアフリーなどの設計を考えたり、住みやすい形の家にすることができます。
また、立地面でも通勤をメインに考えず決められるなど、範囲が広がるでしょう。
ただし、50代で住宅ローンを組む場合は40代と同様に35年など長期間のローンが組めないこともあるため、頭金を増やしたり繰り上げ返済をしたりするなど、工夫することが大切。
そのほか、住宅ローンを借りる際には最低80歳までには完済できる返済計画が必要ですが、できれば定年退職を迎える前、または退職後5年程度以内に完済できる計画がおすすめです。
もちろん、生活費や老後資金を確保した上で頭金を用意するようにしましょう。
家を買う年齢以外のタイミングは?
年齢のお話をしてきましたが、年齢以外でも家を買うことを決めることの多いタイミングがあります。
それは、ライフイベントや年収が上がったときです。
家を買う年齢以外のタイミング【ライフイベント】
結婚や出産といったライフイベントを機会に、家を買う方も多いです。
ライフステージに関わる住宅の購入動機として多いのは下記の3つです。
- 結婚・出産
- 子どもの進学
- 子どもの独立や定年退職
このようなライフイベントで家を買うケースの、考え方や特徴について紹介します。
結婚・出産
新生活に向けて家を購入するケース。
夫婦共働き家庭なら、夫婦の共有名義でローンを組めば、若い夫婦でも家を買える場合があります。
賃貸住宅の家賃支払いでどちらにしても住居費がかかるので、早いタイミングで家を買えば家賃を支払う期間を短くできるというメリットも。
ただし、早いタイミングでの家の購入は、その後の転職や子どもの進学といったライフプランも見据えて検討する必要があります。
子どもの進学
子どもが生まれて現在の家が手狭になった、子育てや子どもの教育に適した環境に住みたい、といった目的で家を買うケース。
子ども部屋を作ったり、目当ての保育園や小学校に入れるエリアに引越したりと、子どもや家族のためにより良い環境を作ることができます。
ただし、「子どもが小学校(中学校・高校)に上がる前に家を持ちたい」という場合は注意が必要です。
通学までの距離が遠かったり、通学路に危険な箇所があったりと、実際に通学するようになって気付くことも多いですよ。
子どもの独立や定年退職
子どもの独立後、夫婦二人の老後を意識した住まいを購入するケース。
子ども部屋が不要になったので管理しやすい小さな家や、バリアフリーの家を購入する、病院が近いエリアに引越すといったことが考えられます。
家を買う年齢以外のタイミング【年収】
年齢やライフステージ以外に、収入も家を買うタイミングを検討する上で大切な要素です。
「令和5年度 住宅市場動向調査」によると、注文住宅購入時の世帯年収は平均915万円(全国)という結果が報告されています。
住宅ローンを組む際には、世帯年収をもとに「返済負担率」や「自己負担割合」を考えて借入金額を決める必要があります。
「返済負担率」と「自己負担割合」について見ていきましょう。
返済負担率
返済負担率とは、年収のうち年間の返済に充てる金額の割合のこと。
返済負担率が高いほど月々の負担が重くなってしまうので、借入金額を決める際には返済負担率が高すぎないかチェックすることが大切です。
住宅ローンにおける無理のない借入額は年収の5〜7倍、返済負担率は年収の20~25%程度といわれています。
ただし、これはあくまで目安ですので、必要な支出やライフプランなどに合わせて返済計画を立てることが大切です。
自分が家を購入したいエリアや住宅の相場を考えると、どのくらいの収入になれば購入を検討できるか見えてくるでしょう。
自己資金割合
自己資金割合は、借入総額のうち用意した自己資金(頭金)の割合のこと。
自己資金割合を増やせば借入総額が減るため利息を減らすことができます。
住宅ローンの頭金は、物件価格の2割程度あれば安心といわれています。
また、金融機関によっては自己資金が1〜2割あれば優遇金利を受けることができることもあります。
ただし、2024年10月現在、これまで超低水準だった住宅ローンの金利は、2007年以来、17年ぶりに変動型の金利が引き上げられるなど、上昇傾向にあります。
頭金を貯める間も賃貸住宅の家賃支払いが続くことを考えると、できるだけ金利が低いうちに家を買うというのも一つの方法です。
住宅ローンの頭金についてはこちらもあわせてご覧ください。
住宅ローンを借りるとき頭金はいくら必要?なくても家は購入できる?
マイホーム全体の予算の決め方は、こちらで詳しく解説しています。
マイホームの予算の決め方は?さまざまな費用目安から検討しよう!
家を買うタイミングで考えるべきこともチェック!
費用やタイミングを考える際には、どんな家に住みたいか、どんな家を購入すべきかをまとめておくことが大事です。
その希望によって、適した予算やタイミングが異なってきます。
まずは「一戸建てかマンションか」「新築か中古か」といったポイントで検討してみましょう。
そのほか、家の形態以外に立地(住むエリア)も重要ですので、決め方のポイントをお伝えしていきます。
家の形態の決め方
では、広い一戸建てと、便利なマンションのメリットとデメリットから比較します。
一戸建てのメリットとデメリット
一戸建てのメリットは、広い空間でのびのびと暮らせること。
すぐ近くに隣人がいないので騒音問題が起こりにくく、子育て中の家庭には特に人気があります。
ペットを飼ったり、庭でガーデニングをしたりと、家を自由に使って暮らせるのも魅力です。
ただし、家のメンテナンスや管理は自己責任。
屋根や壁の修繕などは定期的に必要ですし、意外と高い費用がかかってしまいます。
また、注文住宅の場合は家を建てる土地を探すところからスタートしなくてはいけないケースもあるため、早めの計画が必要です。
マンションのメリットとデメリット
マンションは便利な立地に建っていることが多いのがメリット。
オートロックや管理人の常駐などがあれば防犯面も安心ですし、宅配ボックスやキッズルームなど便利な共有施設がそろっているマンションも多いです。
建物のメンテナンスや共有部分の清掃は、管理組合が行なってくれるので楽ちんです。
一方、マンションは集合住宅のため、周りの生活音が気になるというケースも。
月々のローン以外にも管理費や修繕積立金といった費用がかかることもデメリットです。
また、マンションのほうが一戸建てよりも固定資産税が高いです。
固定資産税は建物と土地の両方に課せられ、それぞれの評価額を元に算出されます。
新築住宅のメリットとデメリット
すべてが新しい新築住宅は憧れですよね。
キッチンやバスルームには便利な最新設備、気密性や断熱性も最新の工法や技術を取り入れ、便利で快適に暮らせることがメリットです。
固定資産税や不動産取得税など、住宅購入に関わる税金に対しての優遇措置も中古物件より手厚く整備されています。
固定資産税の優遇措置の内容や安くする方法などについては「家の固定資産税はいくらかかる?算出方法や安く抑える方法も」もご覧ください。
デメリットは、中古と比べて価格が高いという点。
また、注文住宅の購入や完成前の建売戸建の購入では、実際の建物を確認できません。
日当たりや風通し、建物の雰囲気などが「完成してみたらイメージと違った!」となる可能性もあります。
中古住宅のメリットとデメリット
中古住宅のメリットは新築よりも安い価格で買える点です。
物件を実際に確認してから購入することができますし、購入後にリフォームをして希望の形に作り変えることも可能です。
ただし、当然ですが建物や設備が古いことがデメリット。
購入費用とリフォーム費用を合わせると、総費用が新築と変わらないというケースもあるでしょう。
建物や基礎が古いと、新築と比べて経年劣化や破損も起きやすく、修繕コストがかかることもあります。
立地(住むエリア)の決め方
家の形態を絞ったら、どこで探していくかエリアを絞る必要があります。
最初に「どんな暮らしをしたいか」を話し合い、そのためには何を優先して、何を妥協するか、優先順位を決めておくとスムーズです。
その上で、以下のポイントを確認すると良いでしょう。
まず重要になるのは通学(通園)・通勤に不便がないか、利便性は高いかという点。
利用できる交通機関の種類や周りの道路の混雑状況、会社や学校・保育園・幼稚園までの所要時間などをチェックしましょう。
スーパーやコンビニ、病院などは近いか、内容は充実しているかも確認すると良いですね。
そのほか、日当たりや騒音、子育て面、治安面の確認も大切。
子どもがいる場合は、周辺に同世代のファミリーがいるか、公園や子供向け施設はあるかも重要です。
深夜まで営業しているお店や交番はあるか、夜間の街灯の数や人通りなども見ておくと安心ですよ。
まとめ
●住宅購入は年齢が影響することが多く、国土交通省の調査によれば、新築注文住宅を買う世帯主の約42.1%が30代です。
特に35年ローンを考えると、若いうちからの返済開始が有利とされ、多くの人が30代での購入を選んでいます。
●住宅購入には年代ごとのメリットと注意点があります。
20代は早期返済が可能で余裕のあるライフプランが立てられますが、収入面での不安もあります。
30代は給与が増えて理想の家を選びやすい反面、ライフスタイルの変化に注意が必要でしょう。
40代は安定した家族構成での購入が可能ですが、貯蓄を残すことが重要です。
50代は住み替えを選ぶケースが多いですが、長期ローンは難しいため工夫が求められます。
●ライフステージやライフプランから家を買うタイミングを考える場合、結婚、出産、子どもの成長、退職などを機会に検討する方が多いです。
早いタイミングで購入する場合は、その後のライフスタイルの変化やライフプランも見据えて検討が必要です。
年収から家を買うタイミングを考える場合、返済負担率や自己資金割合を計算するなどして、無理のない返済計画を立てるようにしましょう。
●家を買うタイミングで、どんな家に住みたいか、どんな家を購入すべきかをまとめておくことも大事です。
買うべき家は一戸建て? マンション? 新築と中古どっちが良い?という基本や、住みたいエリアを絞っておき、何を優先したいかも話し合っておくとスムーズです。
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