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こんにちは。ナチュラル&スローな家「ナチュリエ」のスタッフです。
マイホームを建てるなら、季節問わず快適に過ごせる家にしたいと思っている方は多いはず。
ところが近年、日本の年平均気温は上昇傾向にあり、夏の暑さも厳しくなっています。
外気温は家の温度にも影響するため、暑さ対策を施さないと、一日中冷房を使っても室内が涼しくならない…なんてことも。
高騰する燃料費や自然環境への負荷を考えると、エネルギー消費量を抑えつつ、室内を適温にするにはどうしたら良いのか、悩むところですよね。
そこで重要なのが、断熱性と気密性を意識した家づくりです。
今回は、どうすれば「夏は涼しい」「冬は暖かい」家にできるのか、なぜ断熱性と気密性が重要なのかについてもご紹介します!
日本の夏は気温が上昇中!涼しい家を建てよう
ここ数年、日本の夏の暑さが厳しくなったと感じている方も少なくないでしょう。
気象庁のデータによると、日本の夏(6~8月)の平均気温は、変動を繰り返しながら上昇していて、ここ100年あたりで約1.25℃も高くなっています。
特に2023年の夏は1898年の統計開始以降、最も高くなり、多くの地域で最高気温35℃以上の「猛暑日」や、夜間の最低気温25℃以上の「熱帯夜」の日数が増加しました。
今後は、さらに気温が上昇するとみられていて、最高気温40℃以上を観測する日も珍しくなくなるかも知れません。
人間の体温を超える高温な環境下では、熱中症などの健康被害も起こりやすくなります。
総務省消防庁のデータによると、2023年の5〜9月にかけて熱中症で救急搬送された人の数は、前年の約1.3倍となる91,467人でした。
救急搬送された人の多くが住居内を発生場所としていて、室内で熱中症になるケースが増えています。
室内熱中症の予防には、温度や湿度に気をつけて、室温を適切に保つことが必要。
つまり、これから家を建てる際は、夏の暑さから身を守るためにも「涼しい家」であることが重要というわけです。
夏は涼しい家・冬は暖かい家は断熱性と気密性が重要
では、どうすれば夏の暑い日にも、涼しく快適に過ごせる家になるのか、実現するためのポイントをいくつかご紹介します。
夏に涼しく快適に過ごせる住まいづくりのポイントとは
一番重要なのは、家の断熱性と気密性です。
例えば、エアコンなどの冷房機器を使っても「涼しくならない」「効きが悪い」なんて経験はないでしょうか?
断熱性や気密性が不十分な家は、外の熱が伝わりやすいため、気温に合わせて室温も高くなります。
仮にエアコンなどを使って冷やしたとしても、隙間から冷気が逃げてしまうので、涼しさをキープすることが難しいのです。
家の中を外気温に左右されることなく、適温にするには、断熱性や気密性の高さが重要だということ。
実はこれは、冬に暖房で温める場合も同じことがいえます。
断熱性や気密性を高めることは、夏に涼しい家を実現する一方で、冬に暖かい家を叶えることにもつながるのです。
断熱性・気密性を高める方法とは
高断熱・高気密な家にするには、次のような方法があります。
- 天井や壁、屋根に断熱材を施工する
- 窓やドアなどの開口部を、断熱性や気密性の高いものにする(高断熱サッシ、高断熱ガラスなど)
- 床や壁の継ぎ目、開口部やコンセント部などの隙間を減らす
- 気密性や断熱性の高い建材や工法を採用する など
高断熱・高気密により、夏は涼しく冬は暖かい家づくりが実現するほか、冷暖房も効率よく使うことができるので、省エネ、光熱費の節約にもつながります。
ただし、高断熱・高気密な家にするには、性能の良い材料を使うだけではなく、施工者の技術力も必要です。
住んでいる人の評判や、カタログやホームページなどを参考に、施工実績のあるメーカーを選ぶようにしましょう。
高断熱・高気密な家の新築・リフォームついて詳しく知りたい方は「高気密・高断熱な家のメリットデメリットとは?建てる時のポイント」もあわせてご覧ください。
まだある!夏は涼しい家・冬は暖かい家にするポイント
夏は涼しい家・冬は暖かい家にするポイントは、断熱性や気密性を高める以外にもあります。
どんな方法があるのか確認しておきましょう。
日射遮蔽を行う
建築時の日射遮蔽(にっしゃしゃへい)とは、外から室内に入り込む日差しを遮ること。
日差しは直射日光のほか、地面からの照り返しも含みます。
日射遮蔽により、室温が上がるのを抑制することができるため、夏涼しい家づくりに効果的です。
日射遮蔽としては次のような方法があります。
- 窓に熱線反射ガラス、日射侵入率の低いガラスを使う
- 太陽光を遮る簾、カーテン、ブラインドなどを用いる
- 窓にシェードやオーニング、日除けとなるものを取り付ける
- 庇や軒を設置する
- インナーバルコニーのある間取りにする など
このほか、屋根を遮蔽性・遮熱性のある仕様にすることもおすすめ。
例えば、太陽の高度に合わせて屋根の長さを設計することで、夏は日光を遮り、冬はしっかり取り込むことも可能です。
風通しを考えた設計にする
家の中を涼しくする方法として効果的なのが、風通しの良いつくりにすることです。
例えば、次のような方法があります。
- 換気効率に配慮した間取りにする
- 窓は空気の流れを意識して配置を工夫する など
室内に風が通り抜けるよう、空気の流れを考えた設計にすることで、こもった熱や湿気が放出され、体感温度も下げることができます。
ただし、外から自然の風を取り込む場合は、気温が高すぎると効果がありません。
空気を循環させるシーリングファンや扇風機などを併用するのもおすすめ。
冷暖房効率もアップし、夏も冬も快適に過ごすことができますよ。
湿度を調整して管理する
湿度の増減は体感温度を左右する要素の一つ。
例えば、夏に湿度が高いとジメジメして暑さを感じやすいのですが、冬の場合は気温が低くても暖かく感じやすくなります。
夏涼しい家・冬暖かい家をつくるには、湿度を調整管理することもポイント。
湿度を調整管理するには、次のような方法が有効です。
- 漆喰(しっくい)や珪藻土(けいそうど)、無垢の木など、湿気を吸放湿する建材を使う
- 24時間換気システム、除湿機やエアコンの除湿機能を効果的に使う など
自然素材の漆喰や珪藻土などは、肌触りも含めて涼しさを感じやすいのが特徴です。
また、室内の湿度を調節管理することは、結露やカビ、害虫の発生を抑制にもつながります。
ちなみに、太陽光や風など、これら自然の力を活用する設計手法のことを「パッシブデザイン」と呼びます。
断熱性や気密性だけではなく、これらの方法を組み合わせて取り入れ、一年を通じて快適かつ健康的に暮らせる家づくりを実現させましょう。
「自然素材の家で後悔したくない!無垢材を使った木の家づくりの魅力」では、自然素材を使った家づくりについてご紹介しています。
ぜひ、こちらも参考にしてみてださい!
まとめ
●日本の夏の平均気温は、変動を繰り返しながら上昇しています。
今後も気温は上昇する見込みで、熱中症などの健康被害を防ぐためにも、家を建てる際は暑さから身を守る「涼しい家」であることが重要です。
●夏は涼しい家・冬は暖かい家にするには、断熱性や気密性を高めることが一番。
天井や壁、屋根に断熱材を施工したり、窓やドアを断熱性や気密性の高いものにしたり、床や壁の継ぎ目、開口部の隙間を減らす方法などがあります。
●太陽光を遮る日射遮蔽を行うことは、夏涼しい家づくりに効果的です。
夏も冬も快適にするには、家の中の風通しを考えたり、湿度調整したりすることで体感温度を変えるのもポイント。
断熱性や気密性と組み合わせて取り入れ、健康的に暮らせる家づくりを実現させましょう。
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