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こんにちは。ナチュラル&スローな家「ナチュリエ」のスタッフです。
DIYでは木材を切る作業は基本ですね。
のこぎりを持って寸法通りにまっすぐ切るつもりが、やってみると意外と大変!
切り終わると歪んでいたり、角度が予定と違っていたりして、切り直しになってしまった…なんてことも。
そこで今回は、基本道具であるのこぎりを使った木材をまっすぐに切る方法を解説!
のこぎりとあわせて使えば便利なアイテムや、のこぎり以外でDIY木材をまっすぐに切る道具もご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
DIYで使う木材をのこぎりでまっすぐ切る方法を解説!
DIYで使う木材をのこぎりでまっすぐ切るためには「木材のズレ」が大敵。
木材を置く作業台は水平になっているか、切る際に木材が移動しないよう固定できるか、きちんと寸法を測っているかなど、正確な寸法で切るための下準備が必要です。
そこで、実際に切る作業に入る前にやっておきたい準備は次の3つ。
- 水準器(水平器)で作業台が水平になっているか確認
- クランプの準備
- 木材に墨線を引いて切る場所を確定
まずは水準器を用いて、作業台が水平であるか確認しておきましょう。
まっすぐ切るには90度の測定が欠かせないため、水平な場所での作業が基本です。
のこぎりの引きやすさも、水平かどうかで変わってきます。
のこぎりを引く際に木材を手で押さえるとズレの原因になりやすいので、木材を作業台に固定するための金具「クランプ」を用意しておくと便利です。
いくつか種類があるので、作業台や切断したい木材によって使い分け、しっかりと固定しましょう。
木材の下準備としては、切断位置に墨線を引きます。
墨線は大工さんが使う用語で、墨ツボと墨差しを使って寸法を引いていたことに由来しますが、現在では鉛筆が用いられています。
木材の表と裏、側面のあわせて4面に、直角定規のスコヤやさしがねを用いて線を引きます。
スコヤとさしがねは、外側・内側、裏表に目盛りが付いている点は同じですが、さしがねは厚みが均一でスコヤより若干ブレやすいです。
一般的な定規も利用できますが、直角の精度を保つにはスコヤが特におすすめです。
ここではスコヤを使った墨線の引き方を解説します。
まずはスコヤを使って墨線を引こう
墨線は、木材の4面に正確に引いていきます。
仮に表面をA、手前側面をB、裏面をC、奥にある側面をDとし、おすすめの引き方を説明しますね。
スコヤはL字の長い部分を「長手(ながて)」、短い部分は「妻手(つまて)」と呼びます。
まずA面の墨線は、妻手を側面(D面)に押し当て、少し引っ掛けたような状態に。
左手で妻手と木材を支え、長手はその右側にA面に対して水平に置かれているので、長手にあわせてまっすぐに墨線を引きましょう。
同様の流れで、A面に引いた墨線をつなげるようにB面・D面に線引きし、最後にB面とD面の墨線をつなげる形で線を引きます。
墨線を引く鉛筆は尖らせすぎないことがポイント。
メモリより太めに引いておきましょう。
のこぎりでDIY木材をまっすぐ切るポイント
事前準備が整ったら、実際にのこぎりで木材を切っていきましょう。
まっすぐに切るためのポイントは、次の3つです。
- 木材をクランプでしっかり固定
- 切り始めは溝入れが肝心
- 力いっぱい一気に切るのはNG
まずは、用意しておいたクランプで木材をしっかり固定します。
続いて、表面(A面)の墨線にあわせて、軽く溝を入れるように浅く切り込み、側面(B面)へ刃を滑らせて縦に溝を入れます。
その際、刃は墨線の真ん中に置いて、必要な寸法として取りたい材料部分に墨線が残るように切ると誤差が出にくくなります。
のこぎりの持ち手ではないほうの手の親指で、爪を刃に当てて行うとズレにくくおすすめですよ。
木材を回して残りの面も同じように切り込みを入れますが、その際は必ず墨線の真ん中か、もしくは内側・外側のどこで切るかを統一することが重要です。
溝入れが終わったら、木材を切っていきます。
まっすぐ切るには、力を入れすぎず一気に切ろうとしないことがポイント。
4面に入れた溝に沿って少しずつ、軽い力でゆっくりと切りましょう。
力を入れるとのこぎりの刃が曲がり、ズレの原因となるため、斜め上から斜め下に引っ張るように、なぞるイメージで引き切ります。
また、まっすぐ切るポイントとは少し違いますが、切りたい木材の下に「捨て木(傷がついても良い木材)」を重ねておくと、木材の切り終わりで木割れを防ぎやすくおすすめです。
DIY用木材をまっすぐ切るにはのこぎり+ガイドが便利!
ここまで、のこぎりを使った基本の切り方を解説しました。
続いては、より簡単にまっすぐ切れるのこぎりと一緒に使いたい補助アイテムをご紹介します。
特におすすめなのが、簡単な材料で手軽に作れる「ガイド」です。
ガイドはまっすぐ切るための補助道具です。
切りたい線に合わせてガイドを木材に固定し、そのガイドにのこぎりを沿わせるような形で木材を切っていく道具になります。
プラスチック製でマグネットが埋め込まれているものが多く、そのマグネットにのこぎりがくっつくことで、ズレを防ぎながら木材をカットしていくことができます。
安価なものであれば、100円ショップでも購入でき、角度調整も可能なタイプが一般的です。
ガイドは、手作りをすることも可能ですよ!
「ガイド」の作成方法と使い方
とにかく90度にまっすぐ切りたい場合、材料は次の通りです。
- 角材(大)×1本:30cmほど。幅広の木材を切りたい場合は板材もおすすめ
- 角材(小)×1本:20cmほど
- マグネットシート
- 瞬間接着剤
角が直角の角材を大小2本を用意し、組み合わせて作ります。
角材(大)を左手側に置き、その下端の上に角材(小)の端を重ね、L字型になるように組んで接着します。
接着する際は、組み方が90度になっているか、左・真ん中・右と複数ポイントにてスコヤで確認しましょう。
L字の内側に接着剤がはみ出すとガイドとして使う際にズレの原因となるため、注意が必要です。
接着が完了したら、角材(大)の左側(L時の外側)に、マグネットシートを貼り付け。
のこぎりの刃は磁石につくため、マグネットシートに密着して切りやすくなります。
マグネットシートは、100円ショップやホームセンターにて、裏面がシール状のものを使うと簡単ですよ。
手作りガイドの使い方
まず、作業台に木材とガイドをクランプで固定します。
接着したL字の向きとは反転させて木材の上に置いてください。
重ねた部分を横から覗くと、ガイドの厚みがちょうど「横のラインが非常に狭いL字」に見えるはず。
角材(小)に木材を当てることで、90度を保ちます。
切断する際は、のこぎりの刃をマグネットに沿わせるように。
刃を木材に平行にするとマグネットへの傷がつきにくくなりますが、極力傷を減らすには、「アサリ(外向きに出ている刃)」のないのこぎりの使用がおすすめです。
ガイドで90度以外の角度で切りたい場合は?
90度以外の角度で切りたい場合は、使う角材を1本にし、側面にマグネットシールを貼った簡易型もおすすめです。
90度を保つための角材(小)の機能がないため、好きな角度で固定できます。
DIY用木材をまっすぐ切るのこぎり以外の道具とは?
「のこぎり以外の道具で木材をまっすぐに切りたい」という方には、労力も比較的軽く便利な電動工具がおすすめ。
音が大きく木くずが飛び散りやすいことがデメリットですが、素早くカットできるというメリットは大きいでしょう。
一般的なものは「丸ノコ」と「ジグソー」です。
丸ノコとは?
丸ノコは、円盤状の刃(チップソー)を高速回転させて木材を切断します。
直線切り(まっすぐ切る)専用だけあって、のこぎりやジグソーより格段に早く切ることができ、切断面もきれいで正確なカットが可能。
回転する刃は大変危険なので、使い方には注意が必要です。
ジグソーとは?
ジグソーとは、ミシンのように刃を上下させて、曲線や切り抜きなど多彩な切断ができる道具で、丸ノコと比較すると危険が少ないと言われています。
のこぎりと原理は同じであるため、まっすぐ切るにはズレやすく、木材に沿うような「並行ガイド」という定規を用いて左右のズレを防ぐ必要があります。
直線以外にも応用を利かせたい方には、ジグソーがおすすめですね。
ホームセンターで切ってもらうのもあり
のこぎりは時間と労力がかかるし、電動工具は扱いが不安…。
そんな方は、ホームセンターで木材を購入した際、カットサービスを利用するのも1つの手です。
1カットにつき30〜50円程度ですので、切断予定の木材が多いとか、ある程度カットサイズが決まっている場合は特におすすめですよ。
まとめ
●DIYで使う木材をのこぎりでまっすぐ切るには、「木材のズレ」が大敵。水平な作業台や木材を固定するクランプの準備、木材の4面に墨線を引くことが重要です。
●切り始めには溝入れを行い、溝にあわせて軽く力を入れ、引き切るのがポイント。力いっぱい一気に切ろうとするとズレの原因に。必要に応じて、ガイドなどの補助道具も活用してみましょう。
●のこぎり以外の道具をお探しの場合は、丸ノコやジグソーなど電動工具もおすすめ。それぞれメリット・デメリットがあるため、手間も危険もなくカットしたい場合は、ホームセンターのカットサービスも便利ですよ。
全国に店舗があるナチュリエは、木の家でのていねいな暮らしや自然素材の家を提案するハウスメーカーです。
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